分譲住宅を購入する際に注意するべきポイントについて解説!
突然ですが、皆さんは「分譲住宅」がどのような住宅を指しているのか説明できますか。「分譲って何?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。そこで、「注文住宅」とも「建売住宅」とも違う「分譲住宅」について、その定義を確認した上で、分譲住宅の購入時に注意するべきポイントについて解説します。
そもそも分譲住宅とは?建売住宅とは何が違う?
それでは、分譲住宅の定義について確認しましょう。また、分譲住宅と似た類型の建売住宅についてもあわせて説明します。
分譲住宅とは?
分譲住宅とは、不動産会社がまとまった土地を購入していくつかの区画に分割し、その土地に建てられた住宅を指します。広い土地を「分割」して「譲渡」するのが「分譲住宅」です。同一のコンセプトを持った住宅であるため、分譲地には街並みに一体感があります。また、資材をまとめて調達することで建築コストが抑えられており、同一の住宅を注文住宅で建てるより価格が安くなるというのもメリットです。
建売住宅とは?
建売住宅とは、不動産会社によって個別の土地に建てられた住宅を指します。分譲住宅との違いは、分譲地に建てられているかどうかです。住宅が建っている土地の性質が違うだけであり、あまり意識して区別する必要性はありません。分譲住宅の場合は周囲に似た住宅が建っているため、「周りとは違う個性のある家に住みたい」という方は建売住宅が向いているといえます。
分譲住宅を購入するまでの流れをチェック!
分譲住宅について興味が湧いた方は、実際に購入するまでの流れもチェックしてみましょう。すでに建築されている住宅を購入することが多いため、注文住宅と比較して手続きは少ないです。
希望に合う物件を見つける
まずは、あなたが家を構えたい地域の分譲住宅を検索サイトなどで調べてみましょう。気になる物件が見つかれば、販売している不動産会社に連絡して実際に見てみましょう。
購入の申し込みをする
購入する物件が決まったら、不動産会社に申し込みをします。住宅ローンの事前審査はこの段階で受けておきましょう。
売買契約を締結して住宅ローンの本審査へ
住宅ローンの事前審査に合格したら手付金を支払い、売買契約書を作成します。その後、住宅ローンの本審査に申し込みます。ただし、事前審査に通ったからといって必ずしも本審査に合格するとは限りません。住宅ローンの審査落ちに備えて、売買契約書にローン特約(本審査で不合格となった場合に所定の手続きを経て解除できる特約)があるかを確認しておきましょう。ローン特約がない状態で本審査に落ちた場合、支払った手付金を放棄して契約を解除することになります。
内覧会での最終確認
新築の住宅は、引き渡しの前に最終確認として内覧会が実施されます。内覧会では、施工ミスや不具合がないか確認しましょう。引き渡し後に気付いても対応してもらえない場合があるため、しっかり見て回ってください。万が一、内覧会の案内がない場合は、遠慮せずに不動産会社に問い合わせましょう。
決済と引き渡し
金融機関から融資が実行されたら、不動産会社に残金の支払いを行うことで住宅が引き渡されます。
分譲住宅を購入する際に注意するべきポイント
分譲住宅は設計が決まっており、気に入らない部分があっても自由に変更できません。購入した後で後悔しないよう、次の点に注意して物件を確認してください。
不動産会社の信頼性
分譲住宅は多くの場合に建築済みであり、注文住宅と異なり建築中の作業の確認ができません。そのため、見えない部分がどうなっているのかは、基本的に不動産会社を信頼することになります。まずは信頼できる不動産会社を選定しましょう。第三者の専門家に確認してもらいたい方は、住宅診断(ホームインスペクション)を依頼する方法もあります。
住宅の間取りや機能性
住宅を購入する際に間取りを気にしない方はいませんが、意外にも具体的に想像できておらず、実際に入居した後で住みにくさを感じることがあります。間取りを確認する際は、現在使用している家具が入るのか、置くとしたらどの場所で、どれくらいのスペースを使用するのかをメジャーなどで測定した方がよいでしょう。目測で済ませると後悔することになるかもしれません。機能性の面では、階段ではなくスロープになっている、玄関などの段差がある場所に手すりがある、などがポイントとして挙げられます。
分譲地の利便性
住宅自体が気に入った場合、分譲地の位置が多少悪くとも妥協する必要があるかもしれません。注文住宅ではないので、ある程度は総合的な判断をしなければなりませんが、駅や商業施設などへの「所要時間のみ」で利便性を判断するのは控えましょう。
「駅まで徒歩圏内だが街灯がほとんどなく暗い」「最寄りのスーパーまでの道路が狭く、大型の車だと運転しにくい」「通学路の交通量が多く、歩道にガードレールがない」といったことは所要時間からはわかりません。あなたが生活上利用する施設については、実際の交通手段で移動して問題点がないか体感してみましょう。
分譲地内の立地
ひとつの分譲地の中であれば基本的には外観も間取りも大差ないのでどの物件でも同じだ、と考えてはいけません。なぜなら、分譲地内の住宅の立地によって日当たりが違うからです。可能であれば、朝・昼・夕方の様子を確認し、どのように日が差しているかを見に行きましょう。また、ごみの収集所の位置も確認しておくとよいです。近すぎても遠すぎてもストレスになりかねません。
アフターサポート
どれだけ注意しても引き渡し後に不具合が発生する場合はあります。入居後の問題に備えて、保証や定期点検などのアフターサービスは確認しましょう。アフターサービスが充実していれば、購入する物件に対する信頼も増すことでしょう。
複数物件の比較
家は大きな買い物であるため、できるだけ複数の物件を見てから決めることをおすすめします。現在暮らしている住み慣れた家と比較すれば、新築の分譲住宅は新しいというだけでよい家に見えてしまいます。現在の家と比べることはもちろん大切ですが、候補とする物件同士を比較することで、より満足度の高い家を購入できるはずです。
以上、分譲住宅を購入する際に注意すべきポイントについての解説でした。あなたの希望にぴったりの分譲住宅を探す上で、参考にしてみてください。